いま、高齢・介護・福祉を考える
不作為は不条理を呼び、そして誰が嗤うのか!?
そもそも「小さな政府」に倫理はなかった
執筆 グループ7
・国会のテレビ中継を見て高校生の娘が言った。「なんか、(ひな壇に座る)あの人たちってやくざみたい」。それは、真っ当な「やくざ」にとっても迷惑な話だった。
・40年も前のことだ。中学生だったとき初めて「倫理」という言葉と出合った。他の教科と比すとなぜか「日陰の人」のよう。少なくとも暗かった。多くの戦後生まれは「倫理」と「道徳」の違いを知らずに大人になっていた。この頃、「人間は社会的動物」と教わった。自分という存在は決してひとりぽつんと社会にあるのではないというのがそれだが、一方近年ではことさら「自己責任」が説かれる。
・「聖職ほど危ない」はいまに始まったことではない。非倫理か不倫理か、非核か不核か。天下り、警察不祥事、国会議員年金保険料未納といった公務員の所業の数々はやっぱり税金泥棒。また、エイズ、牛海綿状脳症(BSE)、ハンセン病、石綿(アスベスト)、耐震データ偽造等々、これだけつづくと関係した公務員の彼等の「仕事」は一体何に依るのか不思議になるが、お隣り・韓国だったらどうか。おそらく韓国の大衆は「恨」をもってそのシンボルに火をつけるだろう。わずかに玄海灘を越えたら、の距離だが反応の落差は大きい。大統領の弾劾行動だって珍しいことではない。我国は、ことのすり替えばかりがうまい政治屋に税金で報酬だった。「まつりごと」(政治・行政)は、いまも昔も国を超えて高い倫理が求められている。「役人の給与減らせば日本は大きく変わる」06.3.27毎日
・食品の産地虚偽表示、賞味期限の書き換え、牛肉の虚偽表示による税金詐取。大メーカーによるクレーム隠しなどなど。食べる前から腐っている。
・ 都内の老人センター。お昼は食パンだけを弁当箱につめ牛乳をこびんにいれたものを取り出した。94歳女性。「年金は月に2万5000円、それも息子が持っていくから」
・ 政治家の年金保険料未納が続々発覚した。政治家の「国民の義務」違反は、即ち政治家の憲法違反行為だ。社会保険庁の乱脈ぶりと政治家の保険料未納で、彼等に本来なら年金を語る資格を有しないはずが、ペナルティも不透明に徴収の側に依然そのまま居座る。なるほどケジメのない「あいまいの国」である。
・ 政治倫理はひときわ厳しい道理がある。政倫審
・ 生命倫理に世界共通原則 自己決定尊重など28条 ユネスコで宣言採択へ 05.10.3共同通信
ポイントは次のとおりという。
1.人間の尊厳と人権、基本的自由を尊重する。1.患者や被験者の利益は最大に、害は最小に。
1.自己決定とそれに伴う責任を尊重する。
1.医療、研究とも十分な説明に基づく事前の同意が必要で同意は不利益なく撤回できる。
1.同意能力のない人には特別な保護が必要。
1.個人のプライバシー保護と秘密の保持。
1.平等、正義、公正。1.差別の禁止。
1.文化の多様性と多元的な価値感を尊重する。
1.科学研究の成果の共有はとりわけ発展途上国との間で重要。
1.独立の倫理委員会の設置と政府による奨励ほか。
・ 不と非、不徳か非徳か、倫理のルーツ、倫理と道徳、なぜ毎日のように新聞はセクハラか、聖職、男と女、企業と消費者、政治家と国民など。
・ できあいの国、かもしれない。
・ 政治家は公務員ではないのか?!
公務員の採用は税金納付者が最低条件だ。そしてそれの開示は義務だ。なぜなら彼等の給料は血税に依るのだから。「自己責任」はここからが端緒、責任の反故は許されない。我国の国会議員700人中の100人超が年金保険料不払いと発覚した。しかし不払いは閣僚クラスもぞろぞろで、党首も、知事も、地方もといったふう。しかも彼らは後ろめたさがないどころか「公人」は新たな改悪年金法案を通そうと破廉恥行為に出た。年金制度は100年の計という。「100年の計」とはこんなに緩いのか。
・ 「年金法不手際8人訓告 条文ミスと出生率問題」(04.7.17毎日)。
修正箇所なんと40ケ所というからお得意の正誤表でも収まらないだろう。出生率1.29は法成立後に発覚というから意図的な隠蔽の疑いもないわけではない。法案成立が6月5日で出生率の公表が10日。政府は5月24日時点で数値を把握していたという。それだけみても、本来この年金法案は市場にでる前から欠陥品だった。新聞時評で北山晴一立大教授は言う(04.8.10毎日)。少子化問題、お上の論理は通じないとばっさり。確かに誤算続きの「出生率」で改定のたびに年金制度も給付引き下げ、保険料の引き上げに利用されていた。
・ 年金保険料未納国会議員・知事・政令市長の報道が続くと、公表自体を「個人情報」という政治家(福田康夫官房長官・当時)がいた。「未納が個人情報」(?)と不可解な解釈をするからほとほとあきれる。税金不払いも同様の理屈がまかり通ればどうか。または自らの未納を「行政ミスによる」(菅直人元民主党党首)と公言したから開いた口がふさがらない。公人にそもそも個人情報はあるのか!?
・ 党の政党助成金は18億円(04.11.14毎日)という。単純に人数割りをしたらいくらか。そもそも国民にとっては年金保険料の未納は税金の未納と一緒だ。国民の義務としての納税をせずになんで国政の語り手か。国民がうっかり未納だったら付け馬をつけてくる。公人は、国民の義務の不履行あれば即刻国会議員資格争奪が相応しい。ちなみに国民の3大義務とは納税、教育、勤労だったかのように記憶している。
・ 「未納の穴埋め分を拠出」は即ちサラリーマンへのしわ寄せだから、不払い分は誰が補うのか? ここでも、まじめが馬鹿を見るのか。「なんでおまえのミスをオレが」といったレベルだ。
・ 年金未納は与野党挙げての仕儀だった。公明党党首・神崎 幹事長・冬柴哲三、政調会長・当時・北側一男もそれだからきれる。その北側は後に国土庁長官となり尼崎JR事故では会社を叱責したというから、犠牲者は浮かばれない。けじめは、年金法案の撤回しかない。安部晋三は一連の未納報道を「魔女狩り」といった。不用意にも発した魔女刈りの意味も違うが、ここでも勝手な解釈を披露している。そして、けじめ、怠慢の後始末はいまも明らかにされていない。それは節操がないことだった。年金不信の国に夢はない。だから国民を刹那的ムードへとなびかせる。
・ とうとう小泉純一郎首相(当時)の年金未加入も発覚していた。
・ 「こんなに不節操の国はあるのか。武士の国なのにおかしい」
在日3年。ヨーロッパからの留学生は、そういった。
・ 年金法案衆院委可決 04.4.29
未納ドミノ与野党直撃も結果は無風か 年金未納107議員04.5.14毎日
衆参全体の15% 自民党最多58人 割合では公明再考 納税義務違反がまかりとおった。
「任意」の御旗に揺らぐ信頼はないのか。そうでなくても福祉は政治の谷間にあった。この年金審議も全てが中途半端のまま、彼等はひたすら政争の具にしようとする。法律の時効は脱税5年、保険料は2年という。「税金はなんとしてもとるけど、保険料は事実上未納を認めるという考え方だ。国民皆年金というのは建前に過ぎないと思うよ」と財務省の役人の声を紹介している(04.6.29毎日「憂楽帳」)が、その彼らが近年しきりに「大きな政府」か「小さな政府」かと流布する。ついては後者こそという陣営は、自己負担増の社会保障全体見直しが急務というが、これまでの仕儀のケジメがなくて説得力はなかった。だから「年金不信置き去り」といわれる所以だ。年金法案を強行採決04.6.4
「未納者は将来給付を受けられないから年金財政に影響はない」(厚労省幹部)に対し担当の記者はいう。国民皆年金死守という気迫はないと。さらに「法案を通して得するのは官僚」(なだいなだ04.6.2毎日)。
ある読者は「年金制度を危機に追い込んだ厚生行政の失敗責任の問題があるのではないか。特に、保険料を無駄遣いした厚生官僚が国民に謝罪もせず、平然と改革案だけ示しているのは納得できない」(04.6.27毎日)
・ 年金官僚 生涯賃金8億円のでたらめ(日刊ゲンダイ04.11.17)は年金を食い物にし、ほくそえむ。公僕が非国民になるには、そんな不作為があった。
・ 04.8「東京」こちら特捜部 軍人恩給の受給を拒否 元日本兵
・ 年金不信の国に夢はない。だから国民を刹那的なムードへとなびく。
・ まだ、悪徳代官が闊歩するニッポンという国なのか。
①社保庁
年金保険料未納とセットで明るみになった「社保庁」という役所の実相では、所管する国民からの保険料が年金以外の方途に使用されていたのとが判明した。それは宿泊施設であり維持費が困難となるや今度はべらぼうに低い価格で売却するがごときだった。やりたい放題、所詮は「他人のカネだから」。また公然となされていた職員の監修料バイト(これは厚労省も同様でそのバイトは厚労省延べ150人1億4500万円にものぼると報道された)。また元職員の親族企業から38億円の機器導入の事実。入札なしの契約は「明らかな会計法違反」(弁護士)だ。
04.6.5毎日「社会保険料掛け金から1200万円支出 職員用娯楽施設の建設・維持へ98年以降6年間で」。「職員用ゴルフ練習場、クラブ、ボールまで」というからしたい放題は「これでも年金保険料? 公用車247台4億円、長官交際費250万円、外国出張費1億円、---社会保険庁5年間で」(鈴木直)。さらにこうだ。04.3.13毎日 保険料が宿舎製備に31億円 社保庁。農水省共済が海賊版 東京地裁 在宅看護の市販本 丸写し 慰謝料支払い命令、とつづく。
ああおまえも、か。
これら一連の仕儀は、通常世間では「たかり」の構造と「業務上横領」と呼ばれる。「社保庁事務費は保険料から支出継続、宿泊建設費などは国庫負担」「社保庁契約外業務に106億円 内容確認せず、会計法違反の疑いも」(04.11.12)。 ここでも、公費支出に審査を義務付けた会計法に違反した疑いが出ている。
社会保険庁 下部組織で消えた疑惑の313億円 月刊ゲンダイ05.4
社会保険庁 年金でバカ高家賃 全国の事務センターはムダだらけ 週刊現代 04.12.11
47都道府県事務センターの家賃一覧表
年金破壊 ナチスまねた積立金乱費 天下り先262施設乱造 アエラ04.7.12
社会保険庁が天下り年金管理システムに1兆2000億円 週刊ポスト04.7.16
05.11 国が国なら民間の年金も当てにはならない。こんな裏切りも。
ずさんな年金運用から巨額の使途不明金が指摘されていた酒販組合についに操作のメスが入った。この組合からは自民党の大物議員や小泉政権の閣僚に政治献金や裏金が渡っていたといわれている。民間の年金流用が発覚。さらにここでは献金と言うから二重の泥棒行為。となれば、国がした年金流用へナゼに民事刑事が問われないか。
②自治労
01.10.16毎日 自治労16もの簿外口座 会計報告ない借入金も。新聞によれば16の簿外口座に7億7千万円、会計報告ない借入金は約38億9千万円、一部はゴルフ場建設に投資という話。で、また自治労だ。法人税法違反・脱税で自治労後藤森重元委員長に刑事責任が問われた。01.12.12毎日。
とうとう100万人組合員を擁する巨大労組の不正経理にトップの責任追及という。労組トップに司直の手が伸びるとは前代未聞だが、巷間東京銀座の高級クラブでは「一番はぶりがいいのは自治労」と噂になっていた。ダミー会社をつくりキャリア官僚とそっくり手口で天下りシステムを構築するから、はびこる腐敗体質はとどまるところを知らず、会計士による領収書偽造工作・着服金隠蔽や関連会社での裏金つくり・株取引の損失隠し、出てくる出てくる業務上横領事件の数々だ。
「資金は潤沢、共済剰余90億円、金銭感覚もまひ、簿外の発端、領収書不要、運動下火、地方組織や官僚に対する接待付け---組合費を払うに値するか」(01.10.29毎日社説)。中央がそうならと地方も負けずと、自治労茨城本部元書記長着服裏口座から290万円(02.11.28毎)といったことも発覚している。
振り返れば「解雇ルール」法制化は坂口厚労相・当時にあった。03年国会に提出、労働側の反発もあったものの、このころ「連合」は妙にワークシェアリンクに熱心だった理由もこうしてうかがえる。誰のため、何のための組合か。その「連合」も悪さには負けていない。こんな記事があった。
04.8.26毎日 前連合副会長が起訴事実認める(中医協初公判)。
「診療報酬負担増に難色を示すはずの労働組合から中医協委員に推薦された加藤被告(加藤勝利前連合副会長)が(略)報酬アップを目指す日本歯科医師会側の接待工作で懐柔された」(検察側)。
04.10.1毎日 前連合副会長に懲役1年を求刑 中医協汚職事件 下村健康保険組合連合会副会長へ臼田日本医師会会長から金銭が渡ったと言うもの。
「特捜部は診療報酬の引き下げ幅を抑制すれば国民負担が数十億増えることを下村容疑者は知りながら---」
また日歯汚職は有力政治家へも献金していたことが分かっている。
労組員買収容疑といった選挙違反も。
次回の予告
「公的」という詐術2(グループ7)
都VS国はないのか 情報公開に学ぶ(オンブズ 一揆の会)